パクリ、盗作って何だ?東京オリンピックロゴを通じて考える著作権

パクリ、盗作って何だ?著作権について - 広告生活
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こんにちは。ライター&ディレクターの森です。

今日はクリエイティブする上で、切り離せない、著作権と盗用問題について考えたいと思います。

最近で、記憶に新しいのが東京オリンピックロゴの盗作疑惑ですね。
主観で申しますと、やはり大多数の意見と同様に、ベルギーの劇場「Théâtre de Liège」のロゴと、佐野氏がデザインした五輪エンブレムは似ていると思います。

東京オリンピックのロゴも...

ただ、ひとつ言えるのは、古今東西、昔から世界中で作られているものの中から、人が、美しいとか、心地よく感じるもので、何一つ似ていないものを作るなんてことが可能なのでしょうか?思うに、それは皆無だと思います。でも、少なくとも大多数の人が、美しいとか、心地よく感じるものには、かならず、ある一定の法則や範囲、常識とかレベルとかが存在すると思います。

空や花などは誰もが美しいと感じ、排泄物などは汚い、と思うのが普通ですよね。もちろん、ごく少数、一般的な感覚から離れたものを愛好する人たちはいますが、”マニアック”とされ、広告PRの一般的な感性とは離れたものと考えられます。

では、私たちは、常に人が美しい、心地よいと感じる、限られた範囲の中から、パクリ、盗作と言われないようなものを、オリジナリティを追求して創らなくてはいけない、という二律背反的な、厳しい環境におかれているとも言えます。

しかも、インターネットの時代になって、世界中から情報が手に入る今の時代。探せば必ず何かに「似ている」というものを探すのは、そう難しくはない。

そんな今、だからこそクリエイターや広告物やそれに類するものを制作する関係者には、著作権に関する正しい知識が不可欠だと思います。

ちょっと、著作権情報センター(http://www.cric.or.jp/)を覗いてみると、かなり私たちが気をつけなくてはいけない情報がありますので、書き出しておきます。

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なんと「子供の絵も立派な著作物」とあります!また、写真や絵画等は常識的に著作権があると思われていると思いますが、日本舞踊、バレエ、ダンスなどの舞踊やパントマイムの振り付けや、芸術的な建造物(設計図は図形の著作物)、地図と学術的な図面、図表、模型なども著作物とのことです。

例えば地図なんかを、どこかからもってきて使いがちですが、法的には「著作権違反」となります。

また「原案に加筆してしまえば、オリジナルだろう」と思っている人も多いと思いますが、「著作者の同意なしには著作物に修正を加えることは許されません」とされています。著作物に手を加え(オリジナルと称して発表する)るのも著作権違反です。

特許や意匠、商標等は、産業財産権(工業所有権)とされ、登録しなければ権利が発生しませんが、著作権は、権利を得る手続きを何ら必要としません。著作物を創作した時点で自動的に権利が発生(無方式主義)し、以後、原則として著作者の死後50年まで保護されます。

しっかりと調べて、著作者の許諾を得る必要があります。著作権違反に対して権利者は、差止請求から損害賠償請求、名誉回復などの措置の請求をする権利等が発生しますし、著作権、出版権、著作隣接権の侵害は、10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金。法人などが著作権等(著作者人格権を除く)を侵害した場合は、3億円以下の罰金ですよ!責任もてますか?

以下に、特に気になった部分を書き出しますが、一度閲覧されて、著作権に対してしっかりとした知識を身につけておくことを、おすすめします。

知識がないために、盗作者になって、損害賠償請求なんかされたくないですよね!気をつけましょう!

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最近、知的財産権(知的所有権)という言葉がよくクローズアップされていますが、これは大きく二つに分けることができます。一つは特許権、実用新案権、意匠権、商標権といった「産業財産権(工業所有権)」。そして、もう一つが文化的な創作物を保護の対象とする「著作権」で、これは著作権法という法律で保護されています。

文化的な創作物とは、文芸、学術、美術、音楽などのジャンルに入り、人間の思想、感情を創作的に表現したもののことで、著作物といいます。また、それを創作した人が著作者です。

産業財産権(工業所有権)は、登録しなければ権利が発生しません。これに対して著作権は、権利を得るための手続きを何ら必要としません。著作物を創作した時点で自動的に権利が発生(無方式主義)し、以後、原則として著作者の死後50年まで保護されます。著作権に対する理解と保護の度合いは、その国の文化のバロメーターといわれています。それだけに、著作権とは何か、なぜ大切なのかをもっと知ることが必要です。

子どもの絵も立派な著作物
著作物を類別し、わかりやすく例示すると下表のようになります。この場合、上手下手で権利が発生したり、しなかったりということはありません。人のマネでなく、その人の思想や感情が創作的に表現されていれば、たとえ3歳の子どもの絵も小学1年生の作文も立派な著作物なのです。
参考条文:著作権法第2条第1項1号

著作物の種類
言語の著作物…論文、小説、脚本、詩歌、俳句、講演など
音楽の著作物…楽曲及び楽曲を伴う歌詞
舞踊、無言劇の著作物…日本舞踊、バレエ、ダンスなどの舞踊やパントマイムの振り付け
美術の著作物…絵画、版画、彫刻、漫画、書、舞台装置など(美術工芸品も含む)
建築の著作物…芸術的な建造物(設計図は図形の著作物)
地図、図形の著作物…地図と学術的な図面、図表、模型など
映画の著作物…劇場用映画、テレビ映画、ビデオソフト、ゲームソフトなど
写真の著作物…写真、グラビアなど
プログラムの著作物…コンピュータ・プログラム

このほかに次のような著作物もあります。

二次的著作物…上表の著作物(原著作物)を翻訳、編曲、変形、翻案(映画化など)し作成したもの
編集著作物…百科事典、辞書、新聞、雑誌、詩集など
データベースの著作物…編集著作物のうち、コンピュータで検索できるもの

Q. 他人の著作物を使う場合、どのような場合であっても修正を加えてはいけないのですか?

A. 著作者には同一性保持権があり、著作者の同意なしには著作物に修正を加えることは許されません。ただし、著作権法では、教科書に掲載するために用字・用語を変えることや建築物を改築・改修すること、プログラムを利用上の必要に応じて変更することなど著作物の性質、利用の目的及び態様に照らしてやむを得ないと認められる場合の修正は許されるとしています。
参考条文:著作権法第20条第2項