引退式 = デビューセレモニー – 広告生活

引退式=デビューセレモニー

こんにちは!ライターの村田です。

めでたくもない話題で恐縮ですが、
僕は去年は祖母、今年は祖父と立て続けに親族を見送ってきました。
ふたりとも大往生と言っていい年齢での旅立ちでした。
骨となったその姿を見る度に、
誰もがいずれこうなってしまうんだなという一抹の空しさとともに、
身体がなくなっても、その分、ふたりの記憶はよりあざやかになって
心に残っているという実感も抱きました。
そして、結局、人の価値は亡くなった後、どれだけ他の人の心の中で生きていけるか、
ということではないか、という思いも。

家族葬で執り行いました。

さて、ふたりの葬式は、ともに今や主流になってきている
「家族葬」で行いました。
参列者は祖父母の兄弟や従兄弟、子どもである僕の母とその兄弟、
そして自分たち孫という、シンプルな形。
昔は亡くなった方の友人や近所の人も呼ぶというのが普通だったと
思うのですが、時代の変遷につれて、
「家族だけで落ち着いて別れの時を過ごしたい」という人が増えたことと、
費用を抑えたいという経済的理由もあって、今では多くの方が家族葬を選んでいます。
リベラルでも葬祭関連の広告を手がけていますが、
最近ではこの家族葬をメインに扱うものが増えています。

家族葬の料金は、葬儀社や参列者の人数によって違いますが、
一般的に約40~80万円ぐらいとなっています。
お葬式とは、この世とのお別れ、いわば引退式です。
それは見方を変えれば、あの世へのデビューセレモニーとも
言えるかもしれません。
とすると、デビューのプロモーションには、
お金をかければかけるほど、あの世での認知度が高まり、
より楽しく、快適な人生(?)が実現できるのでは、なんて思ったり。
豪華なお葬式など、意味がないという考えもありますが、
かけた費用が、あの世での故人の楽しい日々につながっているとしたら、
ちょっと心が軽くなる気がします。

それにしても、あの世とやらがあるとすると、その広告事情が気になります。
もし生命保険のCMが流れていたら、もうギャグでしかないな、とか、
旅行会社の「現世のぞき見ツアー」なんてパンフレットがあったりして、
などと妄想はさらに膨らんで…

おじいちゃん、おばあちゃんの思い出に浸りながらも、
ふと、そんなことを考えた罰当たりの孫でした。

どうぞ安らかに...
画像出典:http://nanpoumiyazaki.blog.so-net.ne.jp/