おすすめの小説紹介


こんにちは!
企画営業課3年目の小陳です。

あっという間に寒くなりました。
暑い夏も終わり過ごしやすい秋が来たと思ったら
もう寒くなってしまいましたね。
既に私はマフラーコート完備の冬仕様の服装でモコモコです。

もう冬になりかけてますが
暦の上ではまだ秋なので、今回は読書の秋ということで
最近読んだ本を紹介しようと思います。
頑張って自分なりにあらすじを書きます。

西加奈子著書 漁港の肉子ちゃん

小学生のキクりんと、そのお母さんの肉子ちゃんのお話。
肉子ちゃんは太っていて焼肉屋さんで働いているので
肉子ちゃんというあだ名で呼ばれています。
ものすごく明るくて底抜けの明るさと癖のある間抜けさが持ち味。
対して娘のキクりんは美人だし、肉子ちゃんより大人っぽい。
主人公のキクりんの視点でお話が進みますが
子供時代特有のちょっと不思議で不安定な自意識の描写が
とても印象的で面白く、引き込まれます。
ほっこりする微笑ましいシーンがあれば、
最後は意外すぎる事実にびっくりして思わず涙してしまいました。
読みやすいし元気になりたい時に読むにはオススメの一冊です。

太宰治著書 人間失格

映画が公開されたので中学生ぶりに読み返してみました。
中学生の時にはこのお話の薄暗さと主人公の闇に惹かれて
カッコいい!と思いこの主人公の孤独が美しいものに感じられました。
ですが今回改めて読んでみたら当時の印象とは変わって、
人として弱い部分があり、だらしないところがあるように感じてしまいました。
美しい、と純粋に思えた昔の自分の感性が羨ましい、取り戻したいと思いました。
時を経てから同じ本を読むことの面白さを感じました。
多分、人によって色々な意見が出る本だと思います。
映画は色々あって公開が終了してしまったようなので見れずじまいで非常に残念です。

森絵都著書 カラフル

なんらかの罪をもって死んだ人の魂が、もう一度人生をやり直すチャンスを与えられて、自殺未遂で死にかけた中学生に乗り移って頑張るお話。
乗り移った先の中学生はチビでいじめられっこ、両親ともに不信感を抱いてお兄ちゃんからも嫌味ばかり言われる孤独な男の子でした。でも彼には美術の才能があって、自分だけの世界を持っていて、その内面の豊かさは密かに色々な人を惹きつけていました。
たくさんあった問題を少しずつ昇華させていきますが、乗り移った先の当の本人は死んでしまっているというのが逆に悲しくなってきて…。
これも最後に面白い展開になります。コミカルで読みやすいので数時間で一気読みしてしまいました。

灰谷健次郎著書 兎の眼

これは一つの小学校と地区でのお話ですが、壮大で秀逸なドラマでした。
主人公の小谷先生は若くて頑張り屋さんで泣き虫。
小谷先生が担任をしているクラスの問題児の鉄三は、まともに喋ってくれない、暴力を振るう、ハエを飼っているなど色々なことで小谷先生を泣かせます。
小谷先生はめげずに鉄三を理解しようと歩みより、沢山の発見をします。
小谷先生は嬉しくてもすぐ泣いてしまうので、思わずつられて泣いてしまった箇所がたくさんありました。感動だらけです。
無意識にも、この本のタイトルになっている理由のシーンが一番印象に残ったので、感嘆してしまいました。
子供の頃なりたかった大人に、今なれているだろうか?と思わず考えさせられる一冊です。
「人間は抵抗、つまりレジスタンスが大切です」
「人間が美しくあるためには抵抗を」
本作にでてくる心に刻みたいワードです。
こちらも是非読んでみてほしいです。

森見登美彦著書 宵山万華鏡

森見登美彦さんは「夜は短し歩けよ乙女」が最近映画になっていたので有名でしょうか。
彼の小説は独特の語り口が印象的で、不思議で楽しい世界観にどっぷりと浸って物語のなかに入り込んでしまいます。
六人の主人公がいて、6つ短編集のように綴られているのですが、後半になるにつれてどんどん話が繋がっていくので、読めば読むほど止まらなくなってしまいます。話の構成でも楽しませてくれるなんて、素敵ですね!
それから、彼の作品は京都が舞台になることが多いので読むととても京都に行きたくなります。
今は「ペンギンハイウェイ」という本を読んでいますがそちらも映画化されていたというのを後から知ったので、本を読み終えたら映画も見ようと思っています。

小川洋子著書 ことり

小川洋子さんといえば、博士の愛した数式が有名かと思います。
この作品は描写がとても静かで、儚くて、寂しくて、薄暗いという印象が心に深く残っています。
人間の言葉は話せないけど、鳥の言葉を理解できるお兄さんと、その弟のお話。
二人は他の人間と関わらずに静かに平和に生きましたが、それは時々非常に悲しいものでした。
お兄さんが死んでしまった後、残された弟は若い女の人に恋心を抱いては叶わず打ちのめされたり、奇妙な老人と虫の鳴き声を聞き続けたり、近所で子供が誘拐されたという事件の犯人と怪しまれ「子取り」と囁かれるなど、悲しさばかり募るシーンが後半続きます。読んでいて途中息苦しくて辞めてしまいそうになりました。
最後は、少しだけ優しい終わり方でしたので、救われましたが。

スッキリと終わってしまうとすぐ忘れてしまうものですが、幸せなんだか不幸なんだからよくわからないモヤモヤした終わり方をするお話の方が長く心に残りますのでこの本はものすごく私に影響してきました。こういうお話が好きだなと感じました。

 

本を読むと色々なことを体験できるような気がして
とても有意義な気分になりますので
引き続き色々な作品に触れたいと思います。