仕事で泣いて笑ってますか?視聴率20%超えの下町ロケット。独断と偏見で分析する!

仕事で泣いて笑ってますか?視聴率20%超えの下町ロケット。独断と偏見で分析する! -広告生活-

こんにちは。森です。
下町ロケット、20%超えですね!

昔よくCMコンテを描いてた時は、
同僚と「ライバルは三谷幸喜」とうそぶいていた私が、
勝手に独断と偏見でそのヒットの秘密を分析してみます。

1.
熱くても、強くない。
泣いて笑って、部下にも弱みを見せてしまう、
けど実は優秀な新しいリーダー像。

少し前は、アップルのスティーブ・ジョブズ、コストカッターと言われた日産のカルロス・ゴーン。
その前はヴァージンのリチャードブロンソンやイギリスのサッチャー首相など、強いリーダーが求められていました。

でも、実際、彼らの本読んで同じ事やろうと思ってもムリですよね。
そんなカリスマ性のある人って、普通いないです。

きつい事言えば、社員はむくれる。締め付ければ反発も食らう、というのが日常な訳で。
そんな時に日本のビジネスマンの目の前に現れたのが佃航平だと思うんです。

いまだに現場の技術者意識が強く「俺って、やっぱり経営に向いてないのかなあ」なんて言っちゃう。
コンペに負ければ、クライアントの前で「でも、くやしいですよ」と言って、涙をにじませる。

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何か決める時は、独断で決めずに、幹部や、社員を集めて必ず意見を求めますし、
うまくいかないことがあれば、気の許せる部下に、弱音を吐いたりもします。

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その姿は、この厳しい時代のトップや管理職の人の本音を代弁をしている思います。
日本の99%である中小企業の方々は、経営が悪化する、大きな企業に仕事を取られる、嫌がらせを受ける、という経験を皆していると思いますが、
だけど最後に佃は「どんな難題にも答えはある!」「技術は嘘をつかない!」という、愚直な思いで進みます。

どんな理不尽な要求でも、徹夜して資料を作る。
どんなに困難でも、くじけそうになっても、開発をやめない。
辞めるという社員に媚びる事もせず、「壁はどこに行ってもある、逃げるな」と貫きます。

技術革新や、ネットだSNSだとか、新しい事は、いろいろありましたが、
僕たちの人生に、どんなに探しても、都合のいい近道や便利な逃げ道なんか、ない。

「人一倍努力して、商品力を上げれば、必ず報われる。そう信じるしか、前に進む道はない」

どんなに理不尽な目に合っても、法的手段で訴えて慰謝料を取るなんて、せこい事は佃は考えません。
自分の本業にまっすぐ向き合います。
それが正解かどうかは分かりません。
ただ、人は、そんな、愚直で、身近で、でも新しいリーダー像に勇気づけられ、共感し、惹き付けられるのだと思います。

2.
迷い、諍い、離反しながらも、
なぜか全員熱い社員たち。

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ドラマでは佃製作所の社員たちの姿も描かれていく訳ですが、予定調和的に皆が仲良くやっている訳ではありません。
意見の食い違いでケンカしたり、会社を辞めていく社員の姿も描かれます。

でも、不思議な事に(?)全員が仕事に熱い!
開発が上手くいかずくじけそうになったり、会社のやり方に反発して辞めたり、
データを盗んでライバル会社に持ち込む人も描かれます。

しかし、仕事がつらいからとか、もっと楽な仕事をしたいから辞めようとか、そういう社員はひとりもいません。
全員が会社の事を思い、仕事に情熱がある。だから喧嘩もする。

僕が取材した女子大生の女の子に「アルバイト先の新聞社で、記事の内容で口論したりしてる人を見て、すごいなって思って、私も何か熱くなれるものを見つけたいと思いました」って子がいました。

より良くしたいから、いい結果が欲しいから議論するんですよね。
別に相手がどうこうじゃないし、むしろ相手の意見を尊重するから議論するんです。
言いながら、聞きながら、考えてるんです。
より良い結論が欲しいから。

割と今、ドライで効率主義な世界感が、特にリーマンショック以降支配している気がしますが、
80年代、90年代、今よりたくさん議論して、時間かけて仕事してた気がするし、ケンカして、飲みにいって、キャバクラ行って(?)、また分かり合って。もっと泣いて笑って仕事してたと思います。

最近は、経費削減や時短などがもう当たり前になっていますが、
社会人になりたての頃、先輩にちょっと贅沢なイタリアンや
回らない寿司をおごってもらって大人の世界を見せてもらった。
そこで聞く話も含めて、社会人としての教養を学んでいきました。

そういう経験の機会が減って、若い人も、そうでもない人(笑)もかわいそうだと思います。

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前半のロケット編の帝国重工も、権利を奪いたくて、佃を嫌がらせしたり攻撃しますが、
佃のバルブでロケットが飛んだ時は、社長以下全員が抱き合って喜んだ。
そして人って、やっぱり、そういう姿に心を動かされるんだと思います。
そんな成功と失敗に一喜一憂してたオッサンたちのカンフル剤にもなってる気がします。
僕も久しぶりにドラマで涙ぐみました。

3.
力の論理と談合力で攻めて来るライバルで浮かび上がる
人を惹き付ける、佃の強いブランドアイデンティティ。

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中小企業の佃製作所は、だてに技術力があるが故に、大企業やライバルに目の敵にされます。
談合コンペや法を逆手にとったイジメ、
一旦は佃のバルブを使った帝国重工も社内生産にこだわって他社に切り替えるなど、
今を象徴するビジネスのシビアな側面も展開され、物語にリアリティを添えます。

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NASA帰りのサヤマ製作所社長の椎名もいいですね。
いい人がヒールをやるからまた怖い!

ドラマでは、談合などの政治力で仕事を取る。
佃と好対照です。わかりやすい。

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でも、ちょっと生な話ですが、ライバルの姿が見えてるから、佃は対策取りやすいですね。
自社の強みと弱みを把握できるし、そうすれば、どのようなアプローチでクライアントに
アピールできるか、また自社の改善点も見えてきますから。経営の方向性も見えますよね。
佃にとってはラッキーです。

その中で、佃は実はちゃんとブランディングできてるんですよ。

裁判でも、帝国重工でも、どこに行っても窮地に立つと、
彼は技術の力の重要性と技術者としてのプライドをアピールしています。
そしてきちんと社員にも、その方針を指し示します。

「世界に通用する技術力で勝つ!」
「技術は嘘をつかない!」

その意味で佃航平は、ブレない優れた、芯の強いリーダーだと思います。

また、実はこのドラマは、企業の生き残りも大きなテーマですよね。
佃も、椎名のお父さんも経営者として描かれていますし、
企業の買収や、政治的取引も、佃との対比で描かれていきます。
どのような方針で、企業は戦うのか?
このドラマが問うているのは、そういう事でもあると思います。

自社の会社の売り「佃プライド」や「ロケット品質」は何か?
佃製作所のように明確なブランドアイデンティティはあるか?
そして弱み、改善点を把握しているか。
クライアントにとって、どのような存在で、どのような存在でありたいか?

これは、ビジネスマン、特にアドマンにも役立つ
れっきとしたビジネスドラマでもあります。

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その中で清涼剤となるのが、佃の真価を認め手を差し伸べる人たちです。
前半パート「ロケット編」で佃製作所を救う弁護士・神谷や
もともと特許を買い取ろうとしてたが品質に感動し発注を決意する帝国重工の財前部長など。
「正直者が馬鹿を見る、ちょっとこずるいやつの方が出世する」そんな世の中を理不尽じゃん、
と思ってる多くの人の心を打ちます。

吉川晃司扮する財前は人気あるみたいですね。
でも財前はコンペで結果で勝っても政治で負けてしまうんですよね。
これも悲しいけどリアリティある。

4.意表をつくキャスティング

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意外なキャスティングも見どころですね。
東国原さんや、前述の恵や吉川晃司。今田耕司や世良公則など、
普段はドラマで見ない人が華を添えます。

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そうそう彩パンも出ましたね。
そういうのもドラマの楽しみでした。

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これを書いている時点で、最終回はまだですが、
ぜひともあのNASA野郎を打ち破ってロケットバルブのコンペに勝って欲しいです!!
というか、実際NASA帰りのノウハウがあれば普通にやっても商売できると思うんですけどね。(笑)

実際、最終回はどうなったのでしょうか?

追伸:最終回見ました。

すべてが予定調和でちょっとつまらなかったかなあ。TVドラマだからしょうがないかな。
でも、追い込まれた椎名社長が、また佃に挑むのが良かった。と思いました。

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ネットでは財前部長のスピンオフがあるのでは?と話題みたいですね。
吉川晃司も仕事がきてよかった。

画像出典:
TBSドラマ『下町ロケット』 http://www.tbs.co.jp/shitamachi_rocket/
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ピーター/池畑慎之介 オフィシャルブログ『Viva!プラチナ人生!!