「広告をナメたらアカンよ。」(著:山本高史)刊行記念セミナーに行ってきました。(前編)

「広告をナメたらアカンよ。」(著:山本高史)刊行記念セミナーに行ってきました。(前編)

こんにちは。

コピーライターとして、まだまだ発展途上の安田です。ですので、自身のスキルアップのために、最近は今まで以上に外部の広告セミナーに参加し、知識を吸収していくことを心がけています。

そんななか先日、コピーライターとして広告業界の第一線で活躍されている山本高史さんが新刊を出され、その刊行記念セミナーに行ってきました。新刊のタイトルは、「広告をナメたらアカンよ。」。ちょっとケンカを売っているようなタイトルですが(笑)、本の内容が面白かったのでセミナーに参加してきました。どんなセミナーだったか?自分自身の再確認のためにも書いておきます。

●山本高史とは?

まずはじめに著者の紹介から。(株)電通で活躍されて現在は独立。(株)コトバという会社を経営されています。

コピーの代表作としては、2000年前後のトヨタ自動車「変われるって、ドキドキ。」が最も有名でしょうか。ビートたけしさんを起用したカローラの広告ですね。近年はオリンパスの「ココロとカラダ、にんげんのぜんぶ。」。東京海上日動火災「未来は、不安と希望で、できている。」など。どこかで見聞きしたことがある人も多いかと思います。

現在は広告業のかたわら、関西大学の社会学部教授も兼任。講義を通して、広告クリエイティブを教えるとは何か、を考えたことがこの本を書くきっかけにもなったということです。

 

●広告クリエイティブは研究されてこなかった

「広告をナメたらアカンよ。」はもともとは、雑誌「宣伝会議」で2年間ほど連載していた「広告を「読む」。」というコラムをまとめたものです。名作といわれる広告やそのコピーを取り上げ、その内容を読み取り制作者へのインタビューなどを通じて自身の感想が述べられています。

なぜ、このような連載を始めたかというと、「広告クリエイティブの中に法則性を見つけたい」からだったそうです。広告クリエイティブは生もの。キャンペーンや掲載期間が終わってしまうと無価値になるものです。

それに加え広告は変化していきます。名作といわれた「おいしい生活」というコピーは、今では機能しません。その意味を知らない、わからないという人が、一般人はおろか広告クリエイターの中にもかなりいるのだそう。自身でも書かれた「変われるって、ドキドキ」も2000年の60歳には届いたが、今の元気な60歳には届かないメッセージになっているのが現状。

マーケティングは研究されてきたが、広告クリエイティブについてはこれまで研究されてこなかった。大学で広告クリエイティブ論を教えるにあたって、広告クリエイティブについては教えられるが、「論」となると、ちょっと質が異なってくる。なので、その部分を自分が研究していこうということがきっかけだったのだそうです。

 

●優秀な広告クリエイティブの法則性とは?

1970年ごろから現代までの名作といわれる広告を分析していく中で、気づいたこと。それは、どの広告にも「時代/社会/人間」が反映されているということです。パッと変わる時代、大きくうねりながら変化する社会、根本的に変わりにくい人間というものが意識されている。そのため、広告制作者はそれらを脳に入れて、商品やサービスといった課題に取り組むことが大切だとのこと。

広告の送り手がその受け手にメッセージを受け入れてもらえるかは、合意と共有が前提になります。そのための糸口として、やはり時代・社会・人間は誰もが共通項として持つキーワード。逆に言うと、広告をみていくことで「時代・社会・人間」を学べることになります。

それは具体的にどういうことかを、土屋耕一さんの伊勢丹の名コピー「こんにちは、土曜日くん」を例に 説明されたのですが、その詳細は… 次回につづく。