007 VS STAR WARS

CD佐藤です。
2015年のクライマックスを飾る超大作を2本見てきました。

160104-2

ダニエル・クレイグ版007の1作目 「カジノロワイヤル」 では原点に返って、イアン・フレミングの原作に、かなり忠実につくられていたのですが、2作目、3作目に引き続き、本作も完全オリジナル・ストーリー。 「スカイフォール」 からの流れで007の生い立ちが描かれていますが、原作とはちょっと違う上に、かなり脚色されています。本作で明らかになる、第1作「Dr.no」からの仇敵“スペクター”との因縁も、半世紀を超えて新たに付け加えられたエピソードなので、“そうだったのか”というよりも、“そうきたか”という感じ。

ストーリーは、そもそも007全作品を通して荒唐無稽なマンガのようなものなので、突っ込みどころ満載なのはお約束。“そんなばかな”という予定調和的危機脱出シーンも、マンガと思えばスカッと楽しめる。ところが「スカイフォール」に引き続き本作も、スーパーマンでなく、リアルな人間としての007を描くべく、やたら重厚なドラマを展開。それでいて予定調和的展開はお約束通りなので、わかっていても、“何でそうなるの?”とか、“今の死んでるよ”と、違和感を覚えてしまいます。

あと、全編通して色温度が低い。オープニングのパレードから、砂漠、雪山、ロンドン、どこもセピアでブルーグレー。スッキリとした映像がない。暗くて重い。スカッとしない。これもダニエル・クレイグ版007の特長。

あと、英語はそんなに得意ではないのですが、明らかに“そんなこといってなかっただろ”っていう字幕が随所に見られました。案の定、字幕:戸田奈津子のクレジットが。いい加減引退しましょう。

・・・と、批判ばかりが続きましたが、実際にどうだったのかというと、

かなり面白かったです。

上映時間148分とやたら長く、前半はちょっと冗長過ぎてかったるいシーンが続きますが、途中から加速。前半のユルい展開は何だったんだろうというくらい、次から次へとストーリーが切り替わり、007シリーズお決まりの、クライマックスでのボスのアジト大爆破シーンが、ワン・エピソードにしか過ぎないという贅沢さ。

さらに全編通して007フリークにはたまらないオマージュ満載。

ロジャー・ムーア007でおなじみのパレードシーン×Your Eyes Onlyを彷彿とさせるヘリ・アクションのオープニングから、スペクターの円卓会議、女王陛下の007そのまんまの雪山の診療所からのアクションシーン、ロシアより愛を込めて×私を愛したスパイの列車内での決闘、そしてラストの...

車はもちろんアストンマーチン、お酒はウォッカ・マティーニ、マオカラー姿の宿敵プロフェルド、オッド・ジョブを彷彿とさせる悪役ヒンクス etc.

他にもきっと見逃しているネタがいっぱいありそう。BDになったら、もう一度じっくりと見直さなければ。

あとは、サム・スミスが歌うオープニングから、全編通してかなり大活躍するQ役のベン・ウィショー、衣装デザインのトム・フォードまで、「アメリカンビューティー」を撮ったサム・メンデス監督ならではのゲイエッセンスが、至る所にちりばめられています。

ダニエル・クレイグ版の007、前3作を見た人は必見。すべてが伏線になっています。ので、見ていないとストーリーがサッパリわかりません。
「慰めの報酬」は106分と短めだけれど、「カジノロワイヤル」は144分、「スカイフォール」は142分、そして「スペクター」は148分と、全作見るとかなりのボリュームになります。
1月中旬までは劇場公開しているようなので、年末・年始、一気見がおすすめです。

そして、2015年のメインイベント、 「STAR WARS フォースの覚醒」。
何を書いてもネタバレしてしまうので、内容に関してはまったく触れられません。これから見ようと思っている人は、絶対にレビューを検索しないように。楽しみが激減します。

監督のJ.J.エイブラムスは、私と同世代(1歳上)。本当にSFオタク、STAR WARSオタクなんだなぁ。痒い所に手が届く演出に、ツボをつかれまくりでした。

それにしても、彼が製作総指揮をとっているTVドラマは、「LOST」以降、「ALCATRAZ」「ALMOST HUMAN」と打ち切り連発。「FRINGE」「PERSON of INTEREST」「REVOLUTION」も後半だれ気味。今CSで放送中の「BELIEVE」も、やっと面白くなってきたのに打ち切り決定。STAR WARSとSTAR TREK(2016年には3作目のSTAR TREK BEYONDが公開決定!)がで力つきたか。

というわけで、「STAR WARS フォースの覚醒」も、前作を見た人は必見です。

ちなみに、「STAR WARS フォースの覚醒」には、ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)がカメオ出演しています。
ストームトルーパー役なので、顔出ししてないんですけれど...。

今年は、007、STAR WARSを超える、エンターテインメントな広告を発信していきたいと思っております。
引き続きご愛顧のほどを、よろしくお願い申し上げます。

関連記事

新着記事

  1. ハマってます。

  2. 思い切って買ってみました

  3. 九州のソールフード

  4. 最近教えてもらった“HEROS“CAMERA.

  5. 青春プレイバック!!

  6. かわ(革)!いい!出会い

  7. 「動画ってなに見てる!のお話」

TOP