野球も広告も熱い、高校生の夏


「プロ野球よりも、阪神が好き」という人が多い土地柄で生まれ育った、コピーライターの安田です。その土地というのは、兵庫県西宮市。阪神タイガースの本拠地、甲子園球場のある街です。もちろん、住民のほとんどが阪神ファン。野球のルールはよく知らなくても、「今日は阪神が勝ったか負けたか」を気にしている人は本当に多いですね。

ただ、もともと甲子園球場は、阪神タイガースのためではなく高校野球(昔は中等学校野球)のために建てられた球場。建設された1924年はプロ野球が誕生するよりも前で、人気の高かった中等学校野球の観客の収容が目的でした。世界一の規模を目指して作られたこともあり、建設の翌年に訪れたベーブルースに「Too Large!(大きすぎる)」と言わしめたという逸話もあるほど。そんな聖地を舞台に、今年も間もなく夏の全国高校野球大会が開幕します。

今年最大の注目株だった安楽投手率いる済美高校は、県大会で敗退してしまいましたが、それでも高校野球の人気の加熱ぶりはとどまるところを知りません。帰省ついでに毎年一度は観戦にいくようにしているのですが、ついに去年は朝の6時半に球場に到着したにも関わらず、並んだ列の途中で内野席が完売してしまいました。球場に入っても炎天下の中での観戦ですから、本当に(自分も含めて)物好きな人たちが増えていますね。

それでも行きたくなるのは、試合の行方以上に大スタンドから響く歓声やどよめき、応援団の演奏など、ここでしか味わえない独特の雰囲気があるから。それに加えて個人的には、イニングの合間合間にオーロラビジョンで流される、高校野球をテーマにしたポスターデザインとキャッチフレーズを楽しみにしています。毎年、高校生を対象に全国から募集し、その中を勝ち抜いたものそれぞれ数点だけが発表され、そこにはまさに「広告づくりの甲子園」があるのです。「こんな甲子園への参加の仕方もあるんだ」と自分の高校時代は知らなかったことを少し後悔しつつ、今年こそは内野席をとれるように、去年以上に早朝から並びにいきたいと思います。

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