京の町は葵祭の季節です


複雑に入り組んだ現代社会に鋭いメスを入れ、さまざまな社会の出来事を徹底的に論評するコピーライター・Uです。

五月も上旬が終わりました。私の郷里・京都市では、京の三大祭のひとつ・葵祭がハイライトを迎えようとしています。

葵祭は賀茂別雷(かもわけいかづち)神社=上賀茂神社と、賀茂御祖(かもみおや)神社=下鴨神社の例祭で、祭儀に関わる人々から牛車、氏子の家の軒下にいたるまで双葉葵をかけたことから、葵祭と呼ばれるようになったとのことです。

大変歴史のある祭りで、古典文学「源氏物語」や「枕草子」、「今昔物語集」、「徒然草」などにも祭の様子が描かれています。長い歴史の中で幾度か中絶がありましたが、いまのような5月15日に行われるようになったのは、明治維新の功労者・岩倉具視によって明治17年に行われたのがはじまりです。

 

15日・午前10時に京都御所内で進発の儀が行われ、行列に参加する人馬は御所・宜秋門から出て列を整え、10時30分に先頭が御所・建礼門前を出発。葵祭のハイライトである斎王代を中心とした行列が丸太町通、河原町通、下鴨本通、加茂街道などを経て、上賀茂神社までを練り歩きます。

斎王代とは、天皇即位の際に、伊勢神宮や上賀茂神社に奉仕して精進潔斎する皇女や王女の代わりで、いまでは京都在住の未婚の女性が選ばれ、十二単を着て行列に参加します。斎王代が参加する女人列の艶やかさは一見の価値ありです。

午後3時30分ごろ、行列が上賀茂神社に到着し、「社頭の儀」と呼ばれるお祓いや舞を踊ると、祭りが終わります。

 

7月に入ると日本三大祭りのひとつに数えられる祇園祭が行われます。10月には同じく京都三大祭りのひとつ・時代祭が行われます。この時季から京の町は賑やかさを増し、11月くらいになると、東福寺や嵐山の紅葉見物もあり、毎月ひっきりなしに観光客が訪れます。

個人的には、気候の良い季節に行われる葵祭の方が好きです。もちろん祇園祭の山や鉾の辻回しを観たり、「コンチキチン」と言われる祇園囃子を聴くのも楽しいのですが、祇園祭はなにぶん見物客が多くて……。しかも暑いし(笑)。葵祭は平日に行われることが多いので、なかなか都合を合わせて観に行くのも難しいですが、下鴨神社でも行われる「社頭の儀」を観ていたりすると、「あぁ、日本人やな……」という思いになります。ハイライトが間近に迫ってきておりますが、「にっぽん」を感じたい方は、ぜひ葵祭の行列を見に出かけてみてください。オススメです。

 

ちなみに、祇園祭は山鉾巡行が祇園祭だと勘違いされている方もいるかと思うのですが、祇園祭は7月1日から31日まで八坂神社で行われており、山鉾巡行はその中のハイライトにすぎません。お間違いなきよう……。